こんにちは。神谷です。
春らしい陽気になってきて、快適な温度で気持ちいいですね。
4月も半ばを過ぎ、新入生、新社会人の方々も少しずつ慣れてきた頃でしょうか。
法律の分野では、今年の4月1日からマンションに関わる法改正があり、私はマンション管理の仕事で忙しくなっています。
さて、今回は、そのマンションの法改正のお話しです。マンション居住中の方は、ご自身のマンションの管理規約が変更されたけど、よく意味が分かっていない。もしくは、これからマンションを買おうかと検討中の方には、チェックしてほしいポイントになります。このブログを読んで、少しでも参考になれば幸いです。
1. はじめに:2026年4月1日施工の「改正区分所有法」とは?
マンションの基本ルールを定めた「区分所有法」が大改正されました。 一言で言うと、「老朽化したマンションの再生や管理を、みんなで決めやすくする」ための改正です。
これまで、所有者の行方がわからなかったり、話し合いがまとまらなかったりして放置されていた問題に対し、国が新しい解決策を示した形になります。
何が変わるのでしょうか?
2. 私たちの生活にどう影響する?
改正のポイントは、主に「決議(多数決)」のルールが変わることです。
●決議が円滑になる: 多数決の母数が「全区分所有者」から「集会出席者」へ緩和。
●所在不明者がいても進められる:連絡が取れない人を「反対」扱いせず、計算から除外できる仕組みが導入。
●建て替えが検討しやすくなる: 賛成要件が「5分の4」から「4分の3」へ緩和。
●共用部分の工事が決まりやすくなる:大規模修繕などの決定がスムーズに。
これらは、建物の資産価値を守り、安全に住み続けるために非常にポジティブな変化です。
特にマンション管理もしている私としては、一番上の総会不参加者の扱いの変化が大きく感じます。
数字を用いて例を挙げると、弊社で管理している全12戸のマンションの場合、不参加者が5人いて、参加者7人で総会を行った場合。
通常の議案を可決するためには過半数の賛成票が必要です。(※議決権は1戸1ずつ全12)
旧法では7票の賛成票(過半数12分の7)つまり参加者全員の賛成票が必要でしたが、新法では4票(出席者の過半数7分の4)でOKになります。そのため、管理費の増額や大規模修繕工事なども、全戸の内3分の1の賛成で議案が通ることになります。
これは非常に参加者の少ない極端な例ですが、少人数のマンションでは特に影響の大きな変更点と言えますし、だからこそ総会に参加して欲しいと改めて全所有者様方にお伝えしたいと思いました。
(ちなみに委任状や議決権行使書を提出していれば、参加者に含まれます。)
3. 管理規約の変更が必要です!
法律が変わったからといって、自動的にすべてが変わるわけではありません。私たちのマンションの最高自治ルールである「管理規約」を、新しい法律に合わせて見直す必要があります。
なぜ規約を変えないといけないの?
●新旧ルールの混乱を防ぐ:法律と規約の内容が食い違っていると、いざという時に「どちらが正しいのか」でトラブルになります。
●IT化への対応:改正法では、出席できない人の意思表示をデジタル(Web等)で行いやすくする内容も含まれています。これを規約に反映させることで、組合員の方々も管理側もがぐっと楽になります。
●所在不明者への対応ルール:「誰が不明者か」を判断するプロセスを規約で明確にしておくことで、透明性の高い運営が可能になります。
4. マンション居住者の皆様へ
管理規約の変更には、総会での決議が必要です。「規約の変更」と聞くと難しく感じるかもしれませんが、これは「マンション管理に関心の高い方の意見を尊重し、健全な管理運営およびマンションの快適性と価値を守る」ための大切なステップです。
今後、理事会から規約変更の案が示された際は、ぜひ積極的に内容を確認し、総会へ参加することをおススメいたします。
5. まとめ
建築費が高騰している近年、中古マンションの需要が高まっています。高齢なマンションでも長く快適に暮らせるかは、日々の管理と適切な修繕にかかっています。
今回の法改正は、価値あるマンションをより大切に守り育てていくために必要なピースでした。 時代に合ったルールに更新することで、20年、30年先も安心して暮らせるマンションが増えることを願います。







