リフォームの出来は細部に宿る!?

2025年9月6日

こんにちは。神谷です。

大変ご無沙汰しております。本当に久しぶりの投稿となります。ブログが滞ってしまい誠に申し訳ございませんでした。

 

今回は、そんな期間中に行っていた仕事の一部をご紹介させていただきます。

今週頭まではマンションのリフォームの現場に頻繁に出入りしており、職人さん達のお仕事ぶりや技を堪能していました。

その中で強く思ったことは、リフォームこそ職人の技や知恵が必要であり、細かなところに出来の良し悪しが現れるのだと実感しました。

そのマンションでのリフォーム内容は、主にフローリングの重ね張り工事とキッチンの取り替え工事でした。

フローリング工事で言えば、リフォームの難しいところは、既存の間取りや造作家具に合わせる必要があるところです。

また、フローリングにはオス(凸部)・メス(凹部)の“さね”が有り、先に付けたフローリングにはめ込んでいくことで、部屋全体で丈夫できれいな床に仕上げていきます。

さて突然ですが問題です!

Q下の写真は、どのように加工してはめ込んだでしょうか?

左側と奥側の2方向にさねをはめ込まなければなりません。その上で、真ん中の壁部分は切り欠く必要があります。

株式会社未来住建|安城市|注文住宅・マンションリノベ・定期借地権付分譲

答えは簡単。さね幅分だけ切り欠く位置をさねの反対方向(右側と手前側)にずらして切れば良いのです。

ただし、言うは易し、行うは難し。

切り欠きの精度が悪ければ、壁に当たって入らなかったり、最終的に巾木よりも切り欠きの方が大きくて穴が見えたりしてしまいます。

さねと巾木の厚みはほぼ一緒で、1㎜未満の精度が必要な箇所でした。

気づき難い部分ですが、最終的に壁と切り欠きの距離は三方均等になっており、大工さんの技がとても光っている箇所です。

 

また、フローリングの割り付けによっては、既設に合わせる以上、どうしてもフローリング幅が細くなる箇所が出てくることがあります。

下の写真は、ダイニングの既設の造作収納(写真右側)前であり、巾木が付けられない部分です。

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割り付けによって、フローリングの幅は1cm程。

しかも既設の部屋の精度から、収納は少しだけ斜めになっており、フローリングもそれに合わせて斜めにカットする必要がありました。

精度高く切る技術が必要であり、ここも大工さんの技が光り、きれいにぴったりと納めてくれています。

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他にも、既設の巾木よりも、新しい巾木の方が若干厚みが薄く、元のように巾木を1枚張るだけでは、既設の巾木の跡が見えてしまう箇所が数カ所ありました。

そこでも大工さんの技と知恵が光ります。

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わざわざ巾木を少し折り返して付けてくれたことで、既設の巾木の跡を隠し、かつ完成形も違和感のないキレイなカタチに仕上げてくれています。

もちろん手間はその分かかりますし、小口の仕上げ(三角柱に切った巾木を部屋から見た正面側に付けている)にも技術が必要です。(通常は丸ノコで切るのですが、小口が小さすぎるため、普通ののこぎりで切っていました。良くこんな小さなものを、まっすぐきれいに切れるものです。凄すぎます。)

※補足説明

この巾木は紙製で、仕上げシートは横面と上面にしか貼られていません。そのため、切り口が見えると紙部分が見えてしまい、見た目も強度も落ちてしまいます。そのため、切り口が見えないように、工夫して仕上げ面だけが現れるように加工する必要があります。

次はキッチン工事についても、書いておきます。

マンションでのキッチンの取り替えにおいて、大抵のマンションで大変なことが、荷揚げとスペース活用です。

 

まず、マンションではエレベーターに入らない荷物があれば、それらは全て階段から荷揚げするしかありません。

今回も天板の長さが2m70cmあり、エレベーターには入らず、職人さんが2人で階段から運んでいました。

階数は7階。天井が低くなった部分も半分ほどあり、かなりの体力と見事な2人の連携で運ばれていました。本当にご苦労様です。

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次に、使えるスペースが狭いという問題があります。

写真は、新しいキッチンとカップボードのパーツを全てリビングダイニングに入れた時の様子です。

今回のお施主さまは、元々物が少なく、かつリビングの家具や物を全て別のお部屋に移動しておいてくださったため、なんとかお宅内で作業が完結できました。

しかし、多くのお宅では、パーツが全て室内には入りきらず、共用部であるエレベーターホール等をお借りして、作業をするほかありません。

その分、移動距離が長くなり、職人さんの負担や作業時間が長くなってしまうという問題がでてきます。

そのため、今回は本当にお施主様のご協力に感謝です。

 

また、作業の順番として、まずはキッチン最奥の壁に貼るキッチンパネルから取り掛かるのですが、キッチンパネルは現場加工のため、写真の荷物がパンパンのスペースの中でキッチンパネルを切っていました。

高さの同じパーツを並べ、その上にカット台を敷いて、その上でキッチンパネルを切るという工夫が光っていました。(なるほどねぇ!とお施主さんと一緒に関心して見てました。)

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完成後のキッチン

上の吊戸棚は以前に弊社が施工させていただいた既設のもの

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完成後のカップボード

後ろの壁紙も今回のリフォームで貼替

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あんなにたくさんに思えたパーツも、もの凄い速さで全てキッチンに据え付けられ、

職人さんたちの技と知恵をお借りすることで、リフォーム工事が無事にキレイに終えることができました。

 

リフォームは、見た目も寸法も工事を行わない既設部分に合わせる技術が必要となります。

今回ご紹介したように、ほんの小さな部分のことですが、職人が手間と工夫を加えることで、完成後の出来栄えが断然キレイに仕上がります。

 

しかも、壁や床などを剝がしてみたら、想定していなかった事態が起こることも多々あり、その都度、職人たちの技術や知恵が必要になります。

それが無ければ、きたない完成状態や後々のトラブルを招きかねません。

 

リフォームをお考えの方は、確かな技術と知恵を持った職人もしくは工務店や会社を選ぶことを、本心からおススメいたします。