ちょっとしたこだわり集 第2弾!設計や造り方のこだわりを少しずつご紹介していきます!
樋 |
樋(軒樋・竪樋)は雨水を地面の排水口へ排出する役割があり、住まいの耐久性を高めるためにも必要なもの。どの住宅にも当たり前にある樋ですが、外観デザインの要素の一つになります。意匠的に重要な要素になるので、どのように表現するかを考えることが大切です。
樋には様々な形状・材質がありますので、家のデザインとコストバランスをみながら選定します。
今回使用した軒樋は、箱型のシンプルなデザインで、素材は耐候性に優れたガルバリウム鋼板です。屋根の色味と合わせて一体感をだすことで、軒樋の存在感を消しています。樋というよりは屋根のフレームのように見えますよね。
軒樋は、存在感を消すことを重視しましたが、竪樋は、樋自体にデザイン性を持たせています。2階から真っ直ぐにおちる竪樋は、受け金物がバンドレスになっているため、垂直な直線ラインがきれいにみえます。受け金物にも色んな種類があって、コストや施工のしやすさも変ってくるので、設置場所によって受け金物は変えています。
外壁 |
外壁材としては3種類使用しています。メインはガルバリウム鋼板、アクセントに杉板、ポーチ廻りにジョリパット。
ガルバリウム鋼板を使うときは、まずは家自体の形をシンプルにすること。そうすることで、ガルバリウム鋼板の良さが引き立ちます。形状は、小波や角波など種類も様々、外観の雰囲気に合わせて選定します。
今回は、やわらかい印象にしたいので横貼りにしました。横貼りは、1枚1枚下から貼っていきます。貼るときに注意すべき点はつなぎ目です。長さを考えていないと、つなぎ目の縦線が所々現れて目立ちます。とくにファサード(建物正面)は、つなぎ目のないようにした方が、より横貼りのラインが綺麗に見えます。
ポーチから平屋のような一階部分に、つながるように杉板をはっています。木そのままの質感を残すために、塗装はクリアにしました。木があると、あたたかみを感じますね。グレーのガルバリウム鋼板とのコントラストがデザインのアクセントにもなっています。
ポーチ廻りと自転車置場にはジョリパットと呼ばれる塗料を使用し、左官職人さんが手塗りで仕上げます。色褪せがしにくい「耐候性」、下地のひび割れに追従する「可とう性」に優れた塗料です。表面はざらっとして凹凸があり意匠性も高いです。やさしくやわらかい雰囲気を感じます。
外壁で、いろんな素材と組み合わせるときは、全体の雰囲気をイメージしながら、配色・配置のバランスが重要です。