定期借地権付きのマンションは、一般的な土地所有のマンションと何が違うの?と質問を受けることがあります。
一番の大きな違いは、土地利用の期限が定められているかいないかだと思います。
定借では永遠に住めず、不安がる方もいますが、そもそもマンションという建物自体に永遠に住むことは不可能です。
皆さんは、築50年のマンションに住みたいと思いますか?
東京などの大都市であれば、築50年以上のマンションも少なくないと思いますが、三河エリアではまだ存在していません。築30年、40年のマンションは出てきましたが、私見で言わせてもらえば、汚かったり、設備が古かったり、老朽化がひどかったりと、とても住む気になれない物件がほとんどです。
また、マンションは築50年となると、新築当初から住んでいる方、中古で買った若い方、単身、家族など、住む人の年代や考え方もばらけてきます。そういった所有者の方が何十人、百人以上となれば、意見をまとめて、建物修繕や建替えなどが容易ではなく、また、建て替えたくても多額の費用負担が必要であり、とてもそんな費用は出せず、結局は建物の老朽化だけが進んでしまいどんどん住みにくく、かつ、物件価値がほぼ無くなっていってしまうという社会問題も起こっています。
その点、定借は期限を定めて利用期間を割り切っているため、そのような問題は起こりません。
土地を所有し、いつまでも住める権利があると言っても、いつまでも住める建物であるかは別問題として出てきます。
マンションの場合は、老朽化も見越して、期限を割り切った定借の方が向いているように思います。期限が見えていれば、次にどうしようか対策や準備がしやすくなります。
家族の変化や社会の変化に対応しやすい柔軟性や選択肢の多さが定借の魅力の1つです。